こんにちは。渋谷の税理士 吉田です。
今日はひさしぶりの雨で寒いしテンションが低めです。
さて、「去年払った税金を取り戻す方法」をご紹介します。
所得税にも同じような手続きがあるのですが、今回は法人税の手続きについてご紹介します。
この制度は中小企業者等の各事業年度で生じた欠損金額について適用できます
欠損金の繰戻還付
青色欠損金の繰戻し還付
この手続きは前事業年度に利益(所得金額)が出て税金を払った法人が、次の事業年度で赤字(欠損金額)が出た場合に、前事業年度で払った税金について還付請求が出来るという手続きになります。
災害損失欠損金の繰戻し還付
災害等を受けた場合に生じた欠損金がある場合で、その災害があった事業年度の前々事業年度(青色申告以外の法人は前事業年度)で支払っている税金がある場合には還付請求の手続きができます。
適用法人
①青色申告書を提出する法人
②災害損失欠損金を有する法人
適用要件
①青色申告法人の場合
イ | 前事業年度(還付所得事業年度)から欠損事業年度までの各事業年度について連続して青色申告書である確定申告書を提出していること。 |
ロ | 欠損事業年度の青色申告書である確定申告書をその提出期限までに提出していること。 |
ハ | 上記ロの確定申告書と同時に「欠損金の繰戻しによる還付請求書」を提出すること。 |
②災害損失欠損金を有する法人の場合
イ | 還付所得事業年度から欠損事業年度の前事業年度までの各事業年度について連続して確定申告書を提出していること。 |
ロ | 欠損事業年度の確定申告書又は仮決算による中間申告書を提出していること。 |
ハ | 上記ロの確定申告書又は仮決算による中間申告書と同時に「欠損金の繰戻しによる還付請求書」を提出すること。 |
書類の具体的記載例
①欠損金の繰戻しによる還付請求書
(1)当年度の欠損金額
(2)(1)と(5)のうち少ない金額
(3)還付事業年度の申告書別表1(1)の「1」を記載
(4)既に還付所得事業年度で繰戻し還付を受けている場合はその金額を記載。
基本的に無いと思います。
(5)(3)-(4)
(6)還付事業年度の申告書別表1(1)の「14」を記載
(8)還付事業年度の申告書別表1(1)の「13」を記載
(15)あとは、計算式に則って計算します。還付金額がココに記載されます。
②法人税 別表1(1)
①で作った書類の(15)の還付金額を記載。
地方法人税(還付金額の4.4%)についても忘れないように。
③法人税 別表7(1)
欠損金の繰戻し額に①の(2)の金額を記載する。
④地方税 第6号様式別表2の3
「控除対象還付法人税額又は控除対象個別帰属還付税額の控除明細書」の①、③、⑤列に金額を記載。